『平滝夜叉丸であると!!!!』
FUHAHAHAHAHA!
FUHAHAHAHAHAHAHAHA!!
「滝夜叉丸先輩どうしっちゃったんですか?」
戦々恐々の面持ちで、金吾は小平太に問うた。
「ん?ちょっと褒めてあげたら、なんか喜んでくれたみたいでね。」
あははーと暢気に笑う小平太に、金吾は呆れたように項垂れる。
「何で自慢癖が助長するような事仰るんですか?」
「何か落ち込んでたからさ~。」
「ええ!?あの滝夜叉丸先輩が!!??」
信じられないと言った驚愕の表情を浮かべた金吾に、小平太は不思議そうに首をかしげる。
「こら金吾、滝夜叉丸も私も人間だぞ?人並みに落ち込む事もあるさ。」
珍しく叱る小平太に、金吾は目を丸めて首をすくませた。
「す、すみません・・・・・。」
しゅんと落ち込むその頭を撫でてやる。
「金吾だって落ち込んで静かな滝夜叉丸より、いつもあんな滝夜叉丸の方が良いだろう??」
それはそうだ。
「でも静かな滝夜叉丸先輩は、綺麗です。」
「・・・・・・・・・そうだなぁ。」
金吾の好意の種類を探り損ねた小平太は、曖昧な返事しか出来ない。
母親のように慕っているだけか?それとも小さなライバルか。
ちらりと横目で盗み見れば、じっと滝夜叉丸を見つめるまっすぐな目。
「こりゃうかうか出来ないな・・・・。」
ポツリ呟いた小平太の言葉の意味を知るのは、金吾が3年生になった頃だった。
ちなみに、落ち込み滝を慰めるこへの図。↓
いい子いい子、君はいい子。
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