長次の上にまたがり、激しく腰を揺らす仙蔵。
綺麗な黒髪がその度に揺れ、綺麗な影を作る。
夜の闇に映える白い肌には、長次がつけた紅い痕。
程よく鍛えられたしなやかな肢体が、さらに貪欲に長次を求める。
「あっ・・・長次・・・・・ちょう・・じっ」
ぼたぼたと零れ落ちた涙は、玉のような汗と共に長次の腹の上に落ちてきた。
「長次っ!いく・・・・いっ・・・・・ああ!」
「・・・・・っ!」
のけ反った仙蔵を支え、きつく締め付けてくる熱い秘部に二・三度下から突き上げる。
小ぶりの尻を掴み、激しく突き上げれば仙蔵から悲鳴のような嬌声が上がった。
「ひぃっ!」
熱い飛沫を吐き出し、ガクガクと震える身体に追い討ちをかけるような快楽。
気が狂いそうな波に翻弄され、全身を硬直させて仙蔵は達した。
「ちょうじ・・」
舌足らずなその呼びかけに、長次もまたぶるりと震え白濁したモノを吐き出した。
注がれた熱いモノを感じながら、仙蔵は長次の上にぱたりと倒れ込む。
激しく上下する胸板に頬を寄せ、荒々しく脈打つ心音にうっとりと目を閉じた。
「長次・・・大好きだ・・・・・お前が好きでたまらないんだ・・・。」
まるで猫が懐くように擦り寄る仙蔵を抱きしめ、綺麗な髪に口付ける。
「長次、ごめん・・・・」
発せられた意外な言葉に、瞠目する長次。
どう言う意味なのか、顔を覗き込もうとすると背けられた。
流れる黒髪に隠れた顔は、一体どんな表情をしているのか。
うかがい知れぬ仙蔵の心中に、長次は次の言葉を待つしかなかった。
「・・・・・長次・・・私はお前を困らせているだろう?」
「・・・何故そう思う?」
そっと頭を撫でてやるが、やはり仙蔵は顔を上げない。
頑なに顔を隠し、長次に縋るようにしがみ付く。
「だって、長次は優しいから・・・私の想いを、断れないんじゃないのか?」
「せん・・」
「長次、お前に本当に想う人が出来ても・・私は・・二番目でも三番目でも良いから!」
「何を言っているんだ。」
あまりの言葉に、長次は強引に起き上がり仙蔵の肩をきつく掴んだ。
「やっ!」
必死に首をふり、長次から逃れようとする仙蔵を捕まえその目を射抜くように見つめた。
「ちょう・・・じ・・・」
「仙蔵、何を言っているんだ。私に分かるように言え。」
怒りを滲ませたその声に、仙蔵は思わず身を竦める。
ここまで怒りを向けられたのは、初めてだ。
震えの走る仙蔵の目には、大粒の涙が溜まっていた。
「仙蔵・・・・・」
「・・・・小平太が・・・、町で見たって。」
「小平太が?何を見たんだ。」
長次の顔色を伺うように見上げてくる仙蔵の、不安に揺れる眼差し。
安心させるように瞼に口付ければ、ほんの少し仙蔵の緊張がほぐれた。
「町で・・・櫛を買ってたって・・・。女物の、綺麗な櫛を・・・。」
「それを、誰かに送ると・・・」
「だって!そうだろ?」
「仙蔵・・・」
「なあ長次、誰かを好きでもいいから・・・・側にいて・・・好きでいさせてくれ・・・」
ぎゅっとしがみ付いてきた仙蔵に、小さく嘆息して天を仰ぐ。
いつもの自信も、唯我独尊な態度も一体どこへ行ったのか。
ふっと片笑み、長次は震える仙蔵の肩を抱きしめた。
「誰かを好きでいいなんて、言ってくれるな・・。俺はお前意外に気持ちを置いた事はない。」
「じゃ、じゃあ!」
すっと目の前に差し出された紅い櫛。
綺麗な蝶の絵が描いてある。
小平太の言っていた櫛とは、これの事か。
仙蔵は恐る恐る顔を上げた。
そこには、優しく微笑む長次。
「お前の黒髪に、似合いそうだったから・・・。女物だがな・・。」
少し乱れた髪に櫛を差し込み、そっと梳いてやる。
「受け取ってくれるな?」
「・・・・ほ、本当に?」
にっと笑う長次の、独特の笑顔に仙蔵はウルウルともう一度涙ぐみ、力いっぱい抱きついた。
「長次大好き!!!!!」
やっぱりお前の一番が良い!!!
~~~
あはは~。
間に合わせ感いっぱいでごめんなさい。^^;
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