拍手で、文三木を首を長くして待っているとコメ頂いたので今日は文三木!
首が伸びきってしまっていないか、心配です。(笑)
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潮江文次郎の朝は、べらぼうに早い。
早いと言うよりも、朝は夜の続き。
忍者のゴールデンタイムを満喫して戻れば、朝だった。
そんな事はざらだ。
今日も今日とて、深夜から起き出して一人鍛錬に勤しんだ。
水でも浴びて、さっぱりして朝食だ!
目の下にクマを作りながらも、スッキリとした顔で文次郎は井戸へ向かう。
しかしそこには先約。
同じ会計委員会の、田村三木ヱ門の姿があった。
「三木ヱ門!」
「し、潮江先輩!」
手ぬぐいで顔を拭いていた三木ヱ門は、いきなりの呼びかけに心底驚いた。
冷たい水で顔を洗った所為で、少し赤い鼻の頭。
それがなんとも愛らしい。
「おはようございます、潮江先輩。」
にっこりと嬉しそうに駆け寄る三木ヱ門。
「おはよう、早いな三木ヱ門。」
文次郎もまた、そんな三木ヱ門に優しく微笑む。
綺麗に整えられた髪を梳き、小さな子供をあやすようにポンポンと撫でてやる。
くすぐったそうに首をすくめた三木ヱ門。
その時、ふわりといい香りが漂う。
くん。
文次郎はその香りが何か、探るように鼻を利かせる。
すると、少し甘い香りは三木ヱ門から香っていた。
「三木ヱ門、何か香でも炊いたのか?」
ずいっと近付いてきた文次郎の顔に頬を染めながら、三木ヱ門は恥ずかしそうに身を引いた。
「あ、あの・・その・・。」
もじもじと理由を言いよどむ。
「どうした?」
むっと顔を顰めた文次郎、それは幼い嫉妬心だ。
元来三木ヱ門はあまり香などを好む性質ではない。
どちらかと言えば、いつも火薬の匂いをさせているような子だ。
それがこんな大人びた香りを漂わせているなど、変な勘繰りをしてくれと言っているようなものではないか。
顔を顰めた文次郎に気付き、慌てる三木ヱ門を思わず引き寄せた。
「あ、あの先輩は!こ、こ、こんな香りはお嫌いですかっ!!!!」
瞬間、真っ赤になった三木ヱ門が恥ずかしさを誤魔化すように叫んだ。
「は、はあ?いきなり何だ・・・?」
急に叫ばれ、悶々としていた文次郎も呆気に取られてしまう。
目を丸めて自分を見つめる文次郎に、力なく笑い、三木ヱ門はシュンと項垂れる。
「その・・・・滝夜叉丸が風呂の湯に入れる香を持ってきまして。」
「滝夜叉丸が・・・。」
その名前を聞き、納得がいく文次郎。
派手好きなイメージのある滝夜叉丸なら、そんなものを持ち出してきても不思議ではない。
同学年の三木ヱ門が一緒に風呂に入る事も当然だ。
「滝夜叉丸が・・前に同じ香の湯に入った時、喜んでもらえたと言っていたので・・・」
そこまで言うと、ちらりと伺うように文次郎を見上げてくる不安な目。
つまり、それは自分の為に。
途端真っ赤になる文次郎。
あまりに真っ直ぐで、素直な好意に胸が高鳴る。
「そうか・・・それで合点がいった・・・。」
ふいっと視線を逸らし、ボリボリと頭をかく。
それが文次郎の照れ隠しと知っている三木ヱ門は、ぱああっと顔を明るくした。
「先輩、あの・・。」
「いい香りだ、お前にも良く似合う。だが・・」
「だが?」
文次郎に喜んでもらえたのだと微笑む三木ヱ門だったが、続く言葉にまた眉尻を下げる。
しかし。
さらに顔を赤くした文次郎の次の一言に、三木ヱ門は心底嬉しそうに破願したのだった。
これ以上惑わしてくれるな、三木ヱ門
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文三木ー❤
急いで書いたのであれですが^^;
今度はもうちょっとちゃんとしたの書きますので!
そして明日は長仙の予定!(笑)
こちらも拍手でコメ頂いたので!^^
予定は未定ですが、頑張ります。((*´∀`))
拍手のお返事も明日致します!
スミマセン~。+゚(゚´Д`゚)゚+。
睡魔に負けます。^^;
ではでは~
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