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錆浅葱

小話とアニメ感想
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朝まで眺めて

昨日はたべりさん宅で、滝まみれになってきましたvv
もーさいこーたのしーと、終始上がりっぱなしのきもいテンションでたべりさんを怯えさせてしまわぬ様に(笑)必死に自分を抑えつつ発言しておりました。(爆笑)
本当に楽しかった!!ありがとうございましたVvv(>v<)
滝まみれ絵チャログは、たべりさんのブログにアプされてますvv




今日の小話は、ちょっとパラレル・・・と言うか、コメディっぽく。
滝まみれです。(笑)



続きからどうぞ★



朝起きた。
右に滝が寝てる。
それは昨日の夜最後に見た情景と何ら変わりは無い。
だが。
「じゃあこの左腕を枕に寝てる滝はだれ?」
小平太はまだ覚醒しきっていない頭で必死に考える。
しかし、暑いなぁ。
などと思って布団を蹴り飛ばすと、今度は小平太の腰辺りに身を縮めて眠る滝夜叉丸。
ぎょっとしてその姿を伺えば、確かに滝夜叉丸だが幾分幼いようだ。
丸みのある頬をゆるめ、無防備に眠る姿は酷くかわいい。
「た、滝夜叉丸?」
やや大きめの声で名を呼べば、身じろぎする3人の滝夜叉丸。
一番初めに起きたのは、右に寝ていた滝夜叉丸だ。
「ん・・・・おはようございます。」
眠そうに目をこすりながら顔を上げる。
見慣れた滝夜叉丸のあどけない笑顔。
異様な情況に陥っているのだろうが、小平太はその笑顔が可愛くてつい、にへらっと笑った。
「滝、朝から可愛い。」
「な!何を仰っているんですか!朝から!」
真っ赤になって目を逸らした滝夜叉丸の視界に、左側で寝ていた滝夜叉丸が映る。
「んー・・・もう朝?」
「なっな!何ですかこれ!?」
「いや、私がそれを聞きたくてな。」
困ったように笑う小平太越し、自分と全く同じ容姿の滝夜叉丸を見つめる。
「あ、おはようございます。」
ニッと笑い、小平太の背に抱きつく。
「うお!?」
「お、お前!」
慌てる滝夜叉丸には目もくれず、呆気にとられた小平太を見上げる。
「先輩・・口付けが欲しい。」
艶っぽく強請る滝夜叉丸と、そんな姿に顔を赤らめて慌てふためく滝夜叉丸。
ごくりと鳴った小平太の喉。
「ちょっと先輩!何鼻の下伸ばしてるんですか!」
ぐいっと小平太の胸倉を掴み、引き離しに掛る。
しかし、それを拒むように引っ張り返す。
「先輩、早く。」
甘えた声で囁き、回した腕を寝間着の合わせに差し込む。
小平太の素肌に触れた滝夜叉丸の手は、その感触を楽しむように踊る。
「た、滝・・・。」
フラフラと誘いに乗ってしまいそうな小平太。
引き離しに掛る滝夜叉丸は、今にも泣き出しそうだ。
「だめ!駄目です!先輩のバカ!」
そう叫ぶと、とうとう涙が溢れた。
その姿に今度は小平太が慌てる。
「いや、違うって滝。これはだって、あれ?何これ?浮気になるのか?」
「ばかぁー!!!!!」
ボロボロ泣きじゃくる滝を抱きしめ、ごめんねと頭を撫でてあやす。
「ずるい、私の方が先輩の事すきだと言うのに!」
今度は口付けをねだっていた滝夜叉丸がぐずる。
「先輩のバカ・・・・もう嫌いなんだ・・・・私の事なんて。」
ウルウルと涙を溜めた目が、上目遣いで小平太を見つめる。
「そんなわけ無いだろう!?ちょっと待って、どっちも滝夜叉丸なのか?何でこうなったんだ?」
混乱する小平太にまた難題が降りかかる。
「ん~~~~~~!」
とうとう最後の一人、ちび滝夜叉丸が目を覚ましたのだ。
「おいおい、どうなるんだよー。」
焦る小平太。
「先輩、浮気は駄目です!」
「しないしない!」
「酷い先輩、もう嫌いなの?」
「とんでもなく大好きだよ!」
「おしっこー」
「うん、そうそう!おしっこ・・おし・・・」

「漏れる~~~~っ」

ちび滝夜叉丸の真っ赤になった顔と、涙いっぱいの大きな目。
両手を必死に小平太に突き出して縋る姿に、小平太は慌てて抱き上げた。



「厠ー!!!!」


そう言った瞬間、世界が開けた。
「あ・・・・れ?」
そこは見慣れた部屋。
右となりには、冷めた目で見下ろしてくる滝夜叉丸の姿。
小平太は慌てて左を確かめ、布団の中を確認した。
一連の動作を訝しげに見つめていた滝夜叉丸を見つめ、小平太は悟る。
「ゆ、夢オチ・・・・・・?」
「行き成り厠ー!と叫んで起きられたので驚きましたよ。」
「滝、冷たい・・・。」
あんなに翻弄したくせに。
何だかぐったり疲れてしまった小平太は、まだご機嫌斜めの滝夜叉丸を抱き寄せる。
「ごめんって。」
下ろされた髪を梳き、そっと口付けると艶やかな感触。
本当に綺麗な髪だと微笑み、少し赤くなった顔を覗き見る。
「先輩・・・夢の中誰かと一緒でした?」
不安そうに問いかける滝夜叉丸に、お前がいっぱい出てきて右往左往させられたと言いたかった。
「何でだ?」
「大好きだ!って言ってたから・・・・その」
小平太の視線に耐え切れず、その胸に顔を埋めてしまった滝夜叉丸。
夢の中の相手にまでヤキモチを焼いてくれた事が、無性に嬉しい。
「可愛いなー滝夜叉丸は!」
ぎゅむっと抱きしめると、むっと口を尖らせて次の言葉を紡ごうとするその前に。
「ん!」
塞いでしまえ!
夢の中で口付けをねだったのは、お前だ。
自分勝手な理由だが、朝から翻弄されたのだ少しぐらい良い目を見てもいいだろう。
ムクれた唇を何度も啄ばみ、満面の笑みを浮かべる。
「お前が大好きだ!って言ったんだよ。夢の中でもな。」
優しい眼差しが、滝夜叉丸の頬を更に染めた。
もじもじと躊躇いながら、滝夜叉丸は小平太の頬にそっと口付ける。
そして、その耳朶に可愛らしい嫉妬を滲ませた。





「夢の中でも浮気しちゃ駄目です。」

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プロフィール

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ハヂ
性別:
女性
自己紹介:
忍たま出戻り組。以前は伝半・清団でしたが今回はこへ滝にすっころぶ。その勢いで文三木や長仙・留伊・雑伊が気になり始めました。(気が多い)
毎日夕方10分間の為に、色々と頑張れる。

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