ばらばら
ばらばら
ばらばららん
雨の音は憂鬱
でも優しい
激しい雨音は
心地よい
「滝夜叉丸、戸閉めないのか?」
「イヤですか?」
湿気が入るかな?
不安な面持ちで振り返れば、首を振られた。
「構わんが、濡れないか?お前。」
「大丈夫です、先輩がいいならもう少しこのままで・・・」
「いいよ。」
一段と優しさを増した声音に、一人胸が熱くなる
先輩にとっては取るに足らない会話だろう。
それでも、泣きたくなるほどに嬉しい。
「滝夜叉丸。」
「はい。」
雨を見上げる先には、曇天の空。
「何がそんなに楽しんだ?」
隣にやってきた先輩を振り返れば、同じように空を見ていた。
静かに微笑み、首をふる。
「雨が落ちてくるのって、何だか切なくて。」
「ロマンチストだなぁ、滝は。」
違いますよ。
私は、悲しんです。
折角地上に生れ落ちているのに、誰もその瞬間を見てもらえない雨が寂しくて。
生れ落ちた雨は、色とりどりの傘しか見れない。
誰も知らない。
生れ落ち、そして大地に消え行く雨の短い命など。
私一人ぐらい、見ていてもいいじゃないか。
寂しい雨の一瞬を。
ただ、見つめていたいのだ。
今日は短くて、イミフでスミマセン。(^^;)
雨が降ったので、なんとなく。
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