独特の雰囲気を持っていて。
綺麗な顔をしていて。
自慢話がうるさくて。
努力を惜しまない。
常に寄りかかる事無く、一人たつその姿。
平滝夜叉丸。
彼に興味を示したのは、入学してすぐの事だ。
サラリと揺れる髪、切れ長のおおきな目。
黙っていればどこぞの姫様のようだと、皆でうわさした。
そんな彼が入ったのは、私と同じ体育委員会。
必死に皆に遅れまいと走る姿は、酷く好ましかった。
あれから4年目の春。
気付いてしまったのだ。
この胸に潜む、熱い想いに。
私は、彼が好きだ。
癖のある性格をしているが、目上の人間には礼儀正しい。
凛としたその目は、純粋だ。
己の力を過信しているのではない、それに見合う努力を彼はしている。
口だけじゃない。
それは、体術の訓練を手伝った時に思った。
手合わせをした彼は、学年の中でも群を抜いていて。
気を抜けば、隙を突かれそうだった。
ボロボロになった彼は、悔しそうに顔を顰めてぐっと唇を噛み締めた。
二学年の差は大きい。
私の息を乱しただけでも大したものだと言うのに、納得できない様子で拳を握る。
負けん気も強い。
彼に対する評価は間違ってはいないだろう。
色眼鏡を除いても。
後輩の面倒見もよくて、時折母上と呼ばれて激昂する姿が可愛い。
真っ赤になって後輩を追いかける時の、隙だらけの後姿にいつも笑ってしまう。
沢山の顔を持つ、君の魅力的な姿は私の中に染みついて。
目で追う事をやめられない。
どうやら、君には依存性があるらしい。
好き過ぎる7のお題より
リライトさま=
http://lonelylion.nobody.jp/
お借りしました!(^^)
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