久しぶりに、高校時代の友達とご飯を食べに行くので今日は小話早めに書きます!(笑)
一人の子はもう卒業してから会ってないので、本当に嬉しい~^^
なので、久しぶりの再開を果たす体育委員会話です↓
「次屋先輩!お久しぶりです!」
嬉しそうにかけてきたのは、金吾。
ひょろりと背の伸びた三之助と、変わらぬ高さまで伸びた金吾に驚く。
「お前デカくなったな。」
「先輩は方向音痴治ったんですね。」
待ち合わせどおりの場所で三之助を見つけたとき、金吾は妙な感動を覚えた。
「方向音痴なんだと自覚したら治った。」
その答えに思わず吹き出す。
「お前今なにしてるんだ?」
「今はフリーの用心棒ですよ。」
にこりと笑った金吾の腰には、確かに立派な刀。
卒業時に戸部より貰ったと、手紙に書いてあったものだろうか。
「先輩は?」
大人びて精悍な顔つきになったと言うのに、首をかしげて問いかけてくる姿はあの日と変わらない。
不思議な懐かしさに、知らずに微笑む。
「城仕えの忍者だ。あまり自由がなくてつまらんぞ。」
「贅沢だなぁ。」
「お前は知らんのだ、あの堅苦しいジジィどもを。」
嫌そうに顔を顰めた三之助に、金吾は声を上げて笑った。
「おーい!」
「あ、時友先輩!」
駆けてきた姿に、三之助は更に懐かしさが募った。
「ああやって、四郎兵衛がいつもオレを迎えに来てたな。」
「そうですね、時友先輩いつの間にか次屋先輩専属のレーダーになってましたもんね。」
「久しぶりー!」
にっと笑う顔は、やはり昔と変わらない。
どこか気の抜けた様な四郎兵衛の顔に、金吾も頬が緩む。
「うわー金吾にまで抜かれちゃった!」
「時友先輩が卒業する時には、まだ私の方が低かったですよね。」
「四郎兵衛はあんまり伸びなかったんだな。」
「ひど!」
四郎兵衛は金吾と三之助から見ると、頭一個分小さい。
三人揃えば、昔話に花が咲く。
今まで会えなかった時間を埋めるかのように、互いの現状も話しあう。
「そう言えば、七松先輩と滝夜叉丸先輩はまだですか?」
「さあ、もう着くんじゃねーの?」
「あの二人が揃わないと、全員集合にならないもんね!」
ワクワクと嬉しそうな四郎兵衛に、三之助は苦笑する。
「お前、本当滝夜叉丸先輩好きだな。」
「ええ!な、そんなこと!」
「いや、私と時友先輩は滝夜叉丸先輩が初恋ですからね!」
「そうだね、なんて言うのかな?お母さんを好き!って言ってるのと同じような気持ち?」
「あははは、時友先輩それぴったり!」
「ま、体育の母だったもんな。」
「誰が母だ、誰が。」
凛と澄んだ声が響き、三人はハッとして息を呑んだ。
声をかけられるまでその気配に気付かなかった。
相変わらずの優秀さに、苦笑いして振り返る。
「久しぶりだな。」
「た・・き」
「せん」
「・・・・ぱい」
「おいおい、お前達いつから片言になったんだか!?」
「「「七松先輩!!!!」」」
「よお!」
いきなり現れた二人の姿に、三人は更に驚いた。
滝夜叉丸は卒業時とあまり変わらない背格好だと言うのに、洗練された雰囲気がもともと美しかった顔の造詣を更に引き立てていた。
中世的な魅力は更にパワーアップしている。
その後ろから現れた小平太は、更に逞しさが増して精悍だ。
明るい笑顔は相変わらずのまま、だがその目には深みを増した大人の雰囲気。
そして何より。
「滝ー、お前の美しさに皆口が開いてるぞ~~」
「先輩の相変わらずの姿に、呆れてるんじゃないですか?」
「もう、そんな事言って照れ隠し?」
「・・・・・・・っ!」
顔を赤らめてそっぽを向いた滝夜叉丸の頬をつつき、その手を握る。
「「「あ~~~~、相変わらずだ。」」」
その懐かしくてこそばゆい光景に、みなの頬が緩んだ。
これでやっと全員揃った、と。
「よぉっし!まずはあの山まで走るか!!!」
「「「「ええー!!!!????」」」」
全員が成長した分、その山登りマラソンは過酷なものだった・・・。
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