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錆浅葱

小話とアニメ感想
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大漁大漁ー

たっぷり大好きサイトさん追加させていただきました~~vvv
全部無断と言う・・・・(o´ω`o)
皆様大好きです-!
今回はもう、カプだとかなんだとか関係なしに『好きだ!』と思ったらまっしぐらと言った感じで、無節操に貼らせて頂きました((*´∀`))
あー、完全に自分用のブクマですよwww


さて、今日は久々に文三木!!!!!

ちょっと文三木熱が上がってきましたvvv
後会計もvv


*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~


いつものように目の下にクマを作ったギンギンな文次郎。
眉間に深い皺を刻み、血走った目で提出された帳簿をチェックしていく。
そんな文次郎の目の前には、文机を挟んで後輩達が勢ぞろいで並んでいる。
緊張の面持ちで正座をし、膝の上でキツク握り締める拳。
一番ヒヤヒヤしているであろう一年生二人。
三木ヱ門がちらりと盗み見れば、佐吉は少し青ざめているし、団蔵は笑った顔のまま小さく震えていた。
そして。
小さく嘆息し、すぐ隣で寝こける左門にはもう感心すらしてしまう。
よくこの情況で寝られるものだ。
一つでも数字が合わなければ、激しい怒号が飛んでくると言うのに。
もう一度嘆息した三木ヱ門にちらりと視線を寄こした文次郎。
三木ヱ門の目が見開かれた。
跳ね上がった動悸。
もしかして・・・
人の心配ばかりしていたが、間違ったのは自分か?
ひやりと汗の伝う背中。」
思わず居住まいを正してしまう。
「佐吉・団蔵。」
「「はい!!」」
ビクリと跳ね上がった小さな身体。
二人の一年生は、真剣な眼差しで文次郎を見つめている。
鋭い視線を真っ向から受け止め、ゴクリと喉を鳴らす。
「良くやった、完璧だ!」
「や、やった!」
「よかったぁ・・・・」
跳ね上がって喜ぶ団蔵と、脱力する佐吉。
普段喧嘩ばかりの二人だが、こんな時は妙に連帯感があるものだ。
お互いの労をねぎらうように、ふっと笑い合う姿はやはり可愛かった。
片笑んだ三木ヱ門にもう一度もの言いたげな視線を寄こして、文次郎は一年生を解散させる。
「ゆっくり休めよ。」
「「はい!お疲れ様でした!!」」
元気な声で頭を下げた二人は、多少ふらつく足取りで長屋へと駆け出す。
「さて、左門!」
「は、はひぃ!」
眠り込んでいた左門だが、流石に文次郎の声には条件反射で返事を返す。
まだ焦点の合わない目をこすり、必死に顔を上げた。
「お前の神経の図太さは、ある意味賞賛に値すると思うがな・・・・。」
「ありがとうございます!」
「褒めてないよ・・・・・」
三木ヱ門は諦めたような声で呟く。
「まあいい。左門、お前も帰っていいぞ。」
「え?」
「数字もあってる、よくやったな。」
文次郎の言葉を何度か反復し、左門はぱぁぁっと顔をほころばせた。
「あ、ありがとうございました!!」
嬉しそうに笑い、文次郎と三木ヱ門に会釈して走り出す。
「さ、左門!出てすぐ右だからな!」
「分かってますよそれくらい!」
そう言いながら、見事に左に曲がって走っていく。
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・諦めろ、三木ヱ門。」
「はい。」
左門が長屋の自室に戻れるのはいつになるのだろうか。
三木ヱ門は左門が学園内で遭難しない事だけを、ひっそりと胸中で祈った。
「そして三木ヱ門。」
「は、はい!」
人の心配をしている場合ではなかった。
はっとした三木ヱ門は、じっと見つめてくる文次郎に向き直る。
三木ヱ門がまとめた帳簿を綺麗に束ね、文次郎は腰を浮かせた。
そして。

「!!!」

伸ばされた腕に荒々しく引き寄せられたかと思ったら、唇に感じる温かな感触。
それが文次郎からの口付けであると気付くのに、三木ヱ門は暫く掛ってしまった。

「せ、せんぱ・・・・・・」

真っ赤になって見上げてくる三木ヱ門の愛らしい表情に、文次郎までも顔を赤らめる。
「お、お前の帳簿は完璧だ・・・・。褒・・・・褒美だ!」
そう噛み付くように叫ぶと、もう一度触れるだけの口付けが落とされた。
恥ずかしさを隠すように抱きすくめられ、甘く呼ばれた己の名前が耳朶に響く。
「先輩・・・好きです・・。」
不器用な想い人は言葉で答えず、抱きしめる腕に篭る力で伝えてきた。


同じ気持ちだと。



「やっぱり人払いだったんだねぇ」
「だ、団蔵!早く行こうって!」
「えー、佐吉は気にならないのか?」
「そ、そりゃちょっとは・・・・」
「だろー。」
「でも覗き見とか駄目だろう!」
「真面目だなぁ。」
「い組だからね!」
「あ、左門先輩だ。」
「こっちだ!」
「あーあ、また正反対に言っちゃった・・・。」
「・・・・追いかけなくていい?」
「・・・いいんじゃない?」

団蔵の事を、ほんの少し怖い奴かも?と思う佐吉だった。
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プロフィール

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ハヂ
性別:
女性
自己紹介:
忍たま出戻り組。以前は伝半・清団でしたが今回はこへ滝にすっころぶ。その勢いで文三木や長仙・留伊・雑伊が気になり始めました。(気が多い)
毎日夕方10分間の為に、色々と頑張れる。

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