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錆浅葱

小話とアニメ感想
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足が痛いです。+゚(゚´Д`゚)゚+。

立ちっぱなしの歩きっぱなしの仕事なので、やはり浮腫んだり足の裏がジンジンしたりします。+゚(゚´Д`゚)゚+。
大分慣れてはきたので、なるべく小話休まないように頑張ります!><
バトンの回答や、拍手のお返事、メールのお返事送れてスミマセン!!!!!
折角コピ本の感想など下さったのに、お返事が・・・。+゚(゚´Д`゚)゚+。
すみませんー!
で、では。
今日の小話は・・・・。





++++++++++++++++++++++++++++

「滝夜叉丸、あのね・・・。」
良いにくそうに口ごもる喜八郎に、滝夜叉丸は首をかしげる。
何でもズバッと口にする癖に、どうしたと言うのか。
苦笑をもらしながら、続きを促す視線を送る。
そんな滝夜叉丸の視線に耐えかね、喜八郎は嫌そうに顰めた顔で話し出す。
「あのね滝、七松先輩なんだけど・・・。」
「先輩がどうかしたのか?」
「ん・・・・・・立花先輩が言ってたんだけどさ。七松先輩・・・」
滝夜叉丸を伺いながらもう一度口ごもった喜八郎は、意を決して口を開いた。


「好きな人が出来たんだって。」



「え?」



それは滝夜叉丸にとって、自分でも驚くほどの衝撃的な一言。
一瞬目が眩み、その言葉の意味を理解できなかった。
小平太に好きな相手が出来た。
それは、いずれ訪れると思っていた。
覚悟など、出来ていると思っていたと言うのに。
こんなにも容易く、心乱れてしまった。
小平太に対し、淡い思いを抱いていると気付いた時。
絶対に打ち明けまいと、心に決めた。
滝夜叉丸にとって七松小平太と言う男は、太陽のような存在だ。
常に明るく照らしてくれる、温かで優しい光り。
そんな相手を困らせるようなこの想いなど、決して伝えてはいけない。
そう思っていたから。
いつか小平太に想い人が出来たら、全力で応援しようと決めていたのだ。
それなのに。
キリキリと悲鳴を上げる胸に手をあて、滝夜叉丸はごくりと喉を鳴らす。
込み上げそうな嗚咽を飲み込み、唇を噛み締めた。
「滝・・・・ごめん。」
「き、喜八郎が謝る事じゃない・・・。私が、女々しいだけだから。」
消え入りそうな声で呟き、力なく微笑む姿。
喜八郎はくしゃりと顔を歪めた。



決してこの想いは、口にしてはいけない。
大好きな人を、困らせてしまうから。


でもそれだけではない事を、滝夜叉丸自信気付いていた。
本当は怖いのだ。
思いを伝え、拒絶されることが。
今の、”頼れる後輩”の位置から転落するのが怖い。
とても居心地のいい場所に居るのだ、小平太の隣に。
ため息をついて、呆れたように小平太の無謀なマラソンやバレーに付き合い、へたる後輩たちの面倒を見る。
そんな姿を、小平太はいつも楽しそうに笑って見ている。
『滝は頼りになる後輩だな!』
嬉しそうにそう言って頭をなでてくれる小平太、そんな彼の隣に居られるなら。
この胸の痛みも、我慢しなければならない。
だと言うのに、ぼろりと溢れ出るもの。
「・・・・っ!」
覚悟を決めた筈が、痛みに耐えかねて溢れ出る熱い涙。
滝夜叉丸は悔しそうに眉根を寄せる。
なんて女々しいんだ。
なんて脆いんだ。
この心は。
「滝、私の前くらい・・・・我慢しなくて良いでしょ?」
「喜八郎・・・」
今にも泣き出しそうな顔で笑い、喜八郎はそっと滝夜叉丸を包み込んだ。
「今はいっぱいお泣きよ。」
その言葉に頷くと、滝夜叉丸は堪えきれずに嗚咽を漏らし始めた。
「うっ・・・・ふぅっ・・・」
震える肩を抱きしめ、そっと背中を摩ってくれる優しい手。
喜八郎の温もりに、滝夜叉丸は『今だけ』と心に決め、せき止めていた思いを吐き出した。



「滝夜叉丸!今日は予算委員会の予算案作るぞー!」
「ま、まだ作ってなかったんですか!」
「ご、ごめん!」
いきなり怒られ、慌てる小平太。
たじたじと汗を流すその姿に、思わず吹き出す。
「まあ・・・半分は予測してましたが。」
「そ、そうか・・・で、滝夜叉丸・・・」
「お手伝いしますよ。」
仕方ないと肩をすくめて微笑めば、小平太の顔がぱぁぁっと明るくなった。
「本当か!?あー良かった~。滝に断られたらどうしようかと思ったよ!」
ほっと胸を撫で下ろし、明るく笑う。
その笑顔に、やはり胸が高鳴った。
それと同時に襲うのは、決して届く事のない想いの泣く痛み。
側に居たい、なのに側に居ると苦しくて辛い。
こんなに想う人は、同じような想いを誰かに向けているのだ。
キリキリと締め付けてくる胸の痛み。

ああ、苦しい。

ふと目を逸らし、小さく嘆息した滝夜叉丸に小平太は目ざとく気付く。
愁いを帯びた伏せられた目。
ひょいと覗き込み、細い肩を掴んだ。
「どうした滝夜叉丸?」
「!?」
いきなり間近に寄られ、滝夜叉丸はハッとして慌てた。
「な、何でもありません!」
バッと小平太の手から逃げるように身をかわし、誤魔化すように微笑む。
「さ、さあ!早く終わらせる為にも委員会室に急ぎましょう!」
無理に笑って駆け出した滝夜叉丸の背中。
その背に、小平太は訝しげに顰めた。

++++++++++++++++++++++++++++++++

明日に続けます^^
すれ違いのじれったい話しが好きなんですが、書けません。+゚(゚´Д`゚)゚+。
そんな構成力も、忍耐力もないと言う悲劇((*´∀`))
少しでもじれったく、切い話が書けるようになりたいですー。^^:
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プロフィール

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ハヂ
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女性
自己紹介:
忍たま出戻り組。以前は伝半・清団でしたが今回はこへ滝にすっころぶ。その勢いで文三木や長仙・留伊・雑伊が気になり始めました。(気が多い)
毎日夕方10分間の為に、色々と頑張れる。

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