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錆浅葱

小話とアニメ感想
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雑伊

雑伊。
R-15ぐらい?
大した事はないと・・・思います。(笑)



いきなり現れたくせ者に押し倒されて、今に至ります。
伊作です。
不運委員会だとか不運小僧だとか、色々言われてますが。
あながち間違っちゃいない所が悔しい。
今日も今日とて、例のくせ者がいきなり現れた保健室。
ビックリしてる隙に捕らわれて、包帯できつく腕を縛られた。
ええーっと、これって何のプレイでしょう?
冷や汗ダラダラの私に構わず、くせ者は楽しそうに唯一露になった左目を細めて笑う。
「君は本当に忍者に向いていないね。」
柔らかい物腰のわりに、全く隙の無いくせ者。
「あなたこそ、一体何を考えているんですか?雑渡さん。」
「君の手当てが一番しっくりきてね、また頼みに来たんだが・・・。」
「私のほうが包帯を巻かれてては、手当ても出来ませんけど。」
ひくりと口の端がひくつくのが分かる。
ああ、もういい加減にしてくれないかな?
このくせ者の気まぐれに付き合う気なんか無いんだ。
身を捩って紐を解こうとするが、さすが組頭を務めるだけある実力者。
そうそう簡単には縄抜け出来ないようだ。
「ん~、いいね。その必死な顔とか。」
「何を言ってるんですか、変態ですかあなたは。」
女ならまだしも、男の私を縛って何が楽しい。
いやいや、私は女を縛っても楽しいなんて思わないけどね!
精一杯の凄みを利かせてにらんでみるが、あまり効き目は無い。
うん、分かってたけどね。
留さんも言ってたし。
『伊作は睨んでも威力ないからな。』
その代わり、笑いながら怒るのが怖いらしい。
あ、それやればよかった。
「伊作君。」
「は?・・・ああ、何ですか雑渡さん。解きますか?雑渡さん。いや解けよくせ者、雑渡さん。」
「なに混乱してんの?結構そそられちゃうよ、おじさん。」
「検非違使よんでー、変態が居ますー」
「傷つくなぁ、傷ものにしちゃうよ?」
「男ですよ、私は!」
「男だからいいの?傷物にはならないって?」
「なんでそう解釈するんですか!」
頭まで膿んでしまったんだこの人は、うん納得。
「分かってないね、伊作君。」
「分かってますよ!変態雑渡さんに縛られて貞操の危機って事ぐらい!」
「分かってるなら、まあいいけど。」
「ひぇ!」
ななななな!なにするんだ変態!
いきなりうなじを吸い上げられ、ゾクリと妙な感覚が背を走った。
挙句私の反応に気をよくしたくせ者は、人の股間にまで手を伸ばしてきて。
「やめっ!いやだ!」
「・・ん・・・ちゅ・・・」
「ひゃぁっぁ!な、なん?」
「媚薬塗っちゃった☆」
「可愛く言うなぁ!!!」
私の悲鳴も包帯に隠れた唇が奪い去る。
はっとして見れば、包帯に巻かれていた素顔が晒されていた。
未だ酷い傷跡は残っているが、その面立ちは想像していたものとは違う。
まだ、若い。
傷の手当のためか、髪は短く刈られていて精悍だ。
優しく細められた目は、赤みの残る皮膚を纏っているが酷く澄んでいる。
気が付かなかったが、意外と・・

「彫りが深い。」

「あら?第一印象それ?かっこいいとかじゃなく?」
何だ自覚あるんだ。
いや!カッコイイとか思ってるわけじゃないけど!
でも、いい顔はしてる方だと思う。
「どうでも良いですから、もう変なことは止めて下さい!」
「やだ。」
「雑渡さん!」



「だって私・・君に恋しちゃったから。」


・・・・・・・・・・・・。
なんだって?
なに言ってるんだこの人・・。
「諦めてね、伊作君。」
「ちょ!諦め切れますか!って、どこまさぐってるんですかぁ!」
「え?ちょっと乳首とか舐めたいなぁと思って。」
「言うなぁ!!!!」
「じゃ、やるね。」
「待ってぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
そうじゃない!そうじゃないだろ!
「あ、可愛いv」
「ひぃぃぃ!」
ちゅちゅっと幼子みたいに吸い付かれて、全身が総毛立つ。
や、や、や、やばい!
「こっちも弄ってあげないとねー。」
「ん!」
そんなトコ平等にするな!
うわ、絶対この人慣れてる。
どんどんどんどん流されてってるって!しっかりしろ私!
「可愛いねぇ伊作君。どこ触ってもピクピクしちゃって。私も可愛がり甲斐があるってもんだよ。」
「んな・・ものっ!」
必死に言い返そうとしたけど、無理。
これ以上何か言おうとすれば、きっと聞きたくもない声が上がってしまう。
媚薬の所為か、かっかと燃え上がる肢体。
もう、どうなってしまうんだろう!
「ああ、いかんな。」
「ふぇ・・・?」
涙で滲んだ視界の中、少し困ったように片笑むくせ者。
恥ずかしそうに頭をかいて、肩をすくめた。

「どうやら、君以上に私の方が欲情してるらしい。」

そう言って擦り付けられたのは、熱くて硬い・・・・アレ。
「っ!」
顔面から火を噴きそうだ!
だって、だって今・・・。



ドキッとしてしまったから。



「ざ、雑渡さん・・趣味悪いですよ・・・」
「どこが?こんなに可愛い君を好きになったのに?」
「す・・・き?」
「恋したって言ったでしょ?好きな子を抱いてるんだ、こうなっても仕方ない・・・よね?」
ふふっと笑い、雑渡さんは悪戯に腰をゆする。
「あっ・・んぅ!」
「君のも熱いね、でも・・・もっと熱くなろうよ。」
しゅるり
響いたのは腰紐の解ける布ずれの音。
ね?と、もう一回首をかしげて問いかけるくせ者に、何故だか嫌だといえなかった。
どうせ私は不運委員会委員長の不運小僧だ。
これ以上不運にはなりようが無いはず。
きっと、これからは上に上って行くだけなんだから!
もしかすると、この逞しい腕が引っ張り上げてくれるのかもしれない。
そんな自分への言い訳も、もう考えられなくなる程の熱が襲い来る。
きつく抱きしめられた時に、私の頭は思考を放棄したのだった。

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自己紹介:
忍たま出戻り組。以前は伝半・清団でしたが今回はこへ滝にすっころぶ。その勢いで文三木や長仙・留伊・雑伊が気になり始めました。(気が多い)
毎日夕方10分間の為に、色々と頑張れる。

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