10年後、滝は仙蔵を越えるサラストになっていることでしょう。
こへは逆に面倒くさいし邪魔だから、結構短く切る。
で、一緒に暮らしててください。
お互い忍者してて、双忍とかなってればいい。
お互いがお互いを心配で単独で仕事に出られない、駄目っ子夫婦になってて。(笑)
久しぶりに小平太に学園からお仕事依頼。
新1年生の実技担当が怪我をしてしまったので、1ヶ月ほど応援に来て欲しいと言うことで。
小平太1ヶ月間の単身赴任。
1年生の担当ってこんなに大変だったのか!
と、小平太自分の担任だった先生に感謝。
そしてやっと1ヶ月。
家に帰れる~っと、ウキウキして帰ったら滝寝込んでた!
「滝夜叉丸!?どうした!大丈夫か!?」
慌てふためく小平太に力なく微笑み、滝夜叉丸はゆっくりと起き上がる。
「お帰りなさい。」
「いい、いいって!ほら身体辛いんだろう?一体どうしたんだ?」
心配そうに顔を覗きこんでくる小平太に力なく微笑み、滝夜叉丸は恥ずかしそうに俯く。
「すみません、心配かけて。実は夏風邪をこじらせたみたいで・・・なかなか熱が下がらないんです。」
「いつから悪いんだ?私だって休みがなかったわけじゃないんだぞ。連絡をくれれば帰ってきたのに。」
「大丈夫ですよ、これくらい。それに先輩に迷惑掛けたくないですし・・・。」
「帰って早々、痩せて寝込むお前を見るくらいなら我侭言ってくれた方がマシだ。」
こつんと額をつき合わせたら、まだ滝夜叉丸の熱が高い事が伝わる。
少し扱けた頬に、精彩を欠いた眼差し。
本当に夏風邪なのだろうか。
不安になる小平太の耳に、懐かしい声が響く。
「ごめんくださーい。」
「うえ?伊作?」
「あれ?小平太戻ってたの?久しぶりー。」
にこりと人好きのする笑顔で現れた伊作は、勝手知ったると言った風に縁側から上がる。
「はい、滝夜叉丸。これ薬ね、今から飲む分は私が煎じてあげるよ。小平太は教えてあげるから、薬のせんじ方覚えるんだよ。暫く休みだろう?朝昼晩とこの薬飲ませなきゃいけないからね。」
袋からてきぱきと処方した薬を取り出す伊作。
「伊作先輩、どうして私が伏している事を?」
「え?滝が連絡したんじゃないの?」
行き成りの伊作の登場に驚く二人を見上げ、伊作はにっと笑った。
「私の情報網を舐めないで欲しいなぁ。」
してやったりと嬉しそうに笑う伊作だったが、薬を煎じる前にお湯に指を突っ込んで火傷してしまう。
うん、伊作はこうじゃないと。
と、小平太は妙な感動を覚えた。
夕日が落ちる頃、伊作を見送った二人は縁側で身を寄せ合っていた。
久しぶりに感じる小平太の温もり。
滝夜叉丸は病に伏していた所為で、自分が思っていたよりも身も心も不安だった事に気付く。
その所為か、目頭が熱くなって仕方ない。
一人だからとピンと張っていた糸が、ぷつりと切れた気がした。
「滝夜叉丸、まだ熱が高いな・・・・。」
額に頬に、優しく降ってくる口付け。
強く抱きしめてくれる、逞しい腕。
愛しさを含ませた、甘い声。
その全てが滝夜叉丸を満たしていく。
伊作の薬のお陰で、幾分楽になった体。
だからきっと、今上がっている熱は。
「あなたの所為です。」
伊作の情報網は、近所の奥様方。
きっと。
「あそこの奥さん最近家の店に来ないのよねー!」
「あー!あの人ね!そう言えば家にも味噌買いに来ないわね?」
「何かあったのかしら?あの旦那さんも最近見かけないし・・・。」
「どこの奥さんのお話ですか?」
「あら!善法寺先生~。ほら、あの綺麗な奥さんよ!えーっと七松さん?」
「・・・・・・・・あー・・・・・七松さん・・・・・。」
お前ら、どんなプレイだよ・・・。
と、伊作に突っ込まれればいい。(笑)
きっと世間体を考えすぎる滝夜叉丸の提案で、外に出るときには女装して夫婦になってればいいんだ!
こへは別に気にしないけど、女装した滝も綺麗で好きなので見せびらかしがてら楽しんでいればいい!
はぁ・・・・ちょっと10年後妄想が楽しいです。(つき合わせてごめんなさい。(^^;)
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