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錆浅葱

小話とアニメ感想
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どうやら、君には依存性があるらしい



独特の雰囲気を持っていて。
綺麗な顔をしていて。
自慢話がうるさくて。
努力を惜しまない。
常に寄りかかる事無く、一人たつその姿。

平滝夜叉丸。

彼に興味を示したのは、入学してすぐの事だ。
サラリと揺れる髪、切れ長のおおきな目。
黙っていればどこぞの姫様のようだと、皆でうわさした。
そんな彼が入ったのは、私と同じ体育委員会。
必死に皆に遅れまいと走る姿は、酷く好ましかった。
あれから4年目の春。
気付いてしまったのだ。
この胸に潜む、熱い想いに。
私は、彼が好きだ。
癖のある性格をしているが、目上の人間には礼儀正しい。
凛としたその目は、純粋だ。
己の力を過信しているのではない、それに見合う努力を彼はしている。
口だけじゃない。
それは、体術の訓練を手伝った時に思った。
手合わせをした彼は、学年の中でも群を抜いていて。
気を抜けば、隙を突かれそうだった。
ボロボロになった彼は、悔しそうに顔を顰めてぐっと唇を噛み締めた。
二学年の差は大きい。
私の息を乱しただけでも大したものだと言うのに、納得できない様子で拳を握る。
負けん気も強い。
彼に対する評価は間違ってはいないだろう。
色眼鏡を除いても。
後輩の面倒見もよくて、時折母上と呼ばれて激昂する姿が可愛い。
真っ赤になって後輩を追いかける時の、隙だらけの後姿にいつも笑ってしまう。
沢山の顔を持つ、君の魅力的な姿は私の中に染みついて。
目で追う事をやめられない。

どうやら、君には依存性があるらしい。


好き過ぎる7のお題より
リライトさま=http://lonelylion.nobody.jp/
お借りしました!(^^)
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衝動

今日の小話は、R-18です。
こへ滝ですー^^
やっぱり6年にもなれば、合戦場での実践もあるだろうと妄想して・・・(笑)
ちょっとメンタル面できつくなった時、こへが衝動的に滝を求めればいいなぁvv
何て思ってしまって(^^;)

あ、当サイト、ブログも合せて1万ヒットオーバーとなりました!!!
沢山の訪問ありがとうございました!!^^
キリ番の設定も何もしてなかった私のばか!
と言う事で、何かリクありましたらアンケート設置してますのでご協力お願いします!!(^v^)
 

頑張れる理由


「私の頑張れる理由は、私よりももっと頑張っている方がいらっしゃるからです。」


誰と話しているのかは知らないが、凛と通った声は紛れも無く三木ヱ門のものだ。
どう言った経緯でそんな話題になったのかは知らないが、自信に溢れたその言葉が胸に響いた。
何の迷いも無い、まっすぐな気持ちが篭った言葉だからだろう。
まだ少し甲高い声は、酷く耳障りがよい。
「そうかー、三木ヱ門には目標とする人がいるんだね?」
少し間延びした声に、三木ヱ門の話し相手がタカ丸だと知る。
暢気な口調のわりには、実践に強いイメージ。
辻刈り等していたぐらいだ、経験が無くともそれなりに才能があったという事なのかもしれない。
「違いますよタカ丸さん、目標の人ではないんです。尊敬・・・・ともちょっと違うかな?」
己の心情を探るような言い回しで濁した三木ヱ門、その意図は何か。
「んー?どっちなの??」
歳よりも子供っぽいタカ丸の笑い声。
三木ヱ門の唸り声と重なる。
「ん~~~~~~~、何て言ったらいいのか?」
「じゃあさ、その人の事をどう思ってるか教えてよ。」
考えあぐねる三木ヱ門に、タカ丸からの救い舟が出された。
「そうですね、あの人と一緒にいると・・・隣に並べるようになりたい!って思います。優しいけれど甘くない、厳しい人だから。」
「ふーん、三木ヱ門はその人に認められたいの?」
「・・・そう、なのかもしれないですね。でも、隣に居てもいいって資格が欲しいのかもしれません。誰からも、あの人の隣にはお前が居てもいい資格があるって・・。」
「三木ヱ門、自分に自信が無いの?」
少し不安な声音になったタカ丸。
その心情は、不本意ながら自分の心中と一致していた。
あの三木ヱ門がこんなにも誰かの隣に居る事を望み、それを許されたいと願っている。
一番に浮かんだのは、敬愛してやまない憧れの狙撃手だろう。
だが、尊敬とは違うと言ったあの言葉はどうなる?
一体誰のことを言っているのか。
「私は、あの人に見合う人間になりたいのかもしれません。あの人の隣で、辛い時悲しい時支えたいし、楽しい時には一緒に笑いたい。でも今は私にそんな資格があるのかが分からなくて、不安です。」
そこまで紡がれた言葉に、つける感情は「恋愛感情」ではないのだろうか?
三木ヱ門は、誰かを想っている。
「三木ヱ門、それって・・・・」
タカ丸はきっと、私と同じ答えを言おうとしている。
それは。
それは、今は。


「三木ヱ門!!!!」


「し、潮江先輩!!!」
いきなりかけられた大声に、三木ヱ門はビクリと肩を震わせた。
慌てて振り返るその顔は真っ赤に染まっている。
覚束ない足取りでかけてきた三木ヱ門の肩を掴み、ふと我に返る。
一体何をしたのか?
タカ丸の口から、三木ヱ門の抱いている感情に答えを出される事が嫌で思わず叫んでいた。
「あの?・・・先輩?」
不安そうに首をかしげた三木ヱ門に、なんとも形容しがたい感情が渦巻く。
「あ、あれだ。帳簿の書き直しがあるから、今すぐ委員会室に来い。」
「え?帳簿の書き直しですか・・?わ、分かりました。」
「行くぞ。」
「はい!」
ふと顔を上げた瞬間、全てを見通したようなタカ丸の目とはち合う。
静かに微笑むタカ丸に他意はないのだろうが、受け取る側の心情如何ではどうにも嘲笑されているように見える。
自分をまっすぐに見上げてくる後輩に、余計な感情を抱いてしまった己を笑われているようで。
認めたくないともがく姿は、滑稽だろう。
顔を顰めて睨みつけた私に、困ったように肩をすくめてタカ丸はその場を後にした。
その背を見送り、訝しげに見上げてくる三木ヱ門の肩を押して委員会室へ促す。
何か言いたげなその視線を無視し、虚空を睨みつける。
今はまだ、その感情に気付かないでくれ。





私の覚悟が出来るまでは。




文三木でした^^
文三木が増えて嬉しいと言ってもらえたので、早速文三木vvvv
文次郎の方が意外とゾッコンだったら嬉しい(^v^)

対決!!

「文次郎!!」
「委員長と呼べ!!!」
「お、落ち着いてください七松先輩!!」
「潮江先輩も落ち着いて!」
「これが落ち着いていられるか三木ヱ門!!小平太ぁー!」
「委員長とよべぇぇぇぇ!!!!」
「「もぉう!いやだぁぁぁぁぁ!!!!」」
がっくりと肩を落として落ち込む三木ヱ門と滝夜叉丸。
「大丈夫ですか?滝夜叉丸先輩・・・・」
喧々囂々と言い争いを続ける委員長2人を残し、後輩たちは隣の部屋へ非難した。
体育委員会と会計委員会。
数ある委員会の中でも、ハードな活動内容の2委員会の委員長は予算案の事で揉めている。
抑えようと頑張った4年生の滝夜叉丸と、三木ヱ門は力尽きてしまっていた。
「もう嫌だ・・・・。」
「ああ、無理だ・・・・。」
日ごろいがみ合っている二人だが、委員会に関しては共通点が多くその苦労を一番理解しあっている。
ぼろぼろになって帰ってくると、どちらかがその労を労う風景は良く見られた。
「うちの委員長、体力あるからなぁ・・・」
「うちの委員長もそろばんで鍛えてるから、意外と持久力あるぞ。」
のんびりと傍観している方向音痴の3年生、左門と三之助の声に4年生コンビはさらに脱力した。
「ああ!もう!金吾!四郎兵衛!おいで!」
ガバッと起き上がり、後輩を呼ぶ滝夜叉丸に三木衛門は何事かと首をかしげる。
「はい!」
「はーい!」
どこか嬉しそうに駆け寄ってくる二人の後輩に、滝夜叉丸は両手を広げる。
「「先輩!!」」
「金吾!四郎兵衛!」
ぎゅむ!
二人を抱きしめれば、ほっとする滝夜叉丸。
「先輩は偉いです!よくやりました!」
「そうです!頑張りました!」
「お前たちぃ~~~~!!!」
ぐりぐりと頬ずりして笑いあう三人の姿に、会計委員たちは意外なものを見た気がした。
「お前たちって、いつもあんな感じ?」
左門の疑問に、三之助は事も無げに頷く。
「なんで?しないの?」
そう言うと三之助は立ち上がり、抱き合う3人をまとめて抱きしめた。
「完成ー」
「よし!」
ぎゅっ
「みんな頑張ろうな!!!!」
「「「はーい!」」」

「これが体育委員か。」
なおさら疲れた顔になった三木ヱ門は、うずうずした様子でこちらを見つめる団蔵と佐吉に苦笑する。
「よぉっし!会計委員も負けないぞ!!!来い!!」
両腕を開いた三木ヱ門にぱぁっと顔を綻ばせた一年生コンビは、ダッと駆け出す。
「先輩!先輩だって頑張りました!」
「そうです!負けてなんかないですから!」
ぎゅむ
「お前たち!!!」
ああ、滝夜叉丸の気持ちがわかるかも。
三木ヱ門はふと思う。
なんだかんだと言いながら、この後輩たちが可愛いのだ。
「左門!早く来い!」
「はい!」
ぎゅ
「よっし!会計委員頑張るぞ!!!」
「「「おーーーー!!!」」」
「体育も頑張るぞ!!!」
「「おーーーーー!!!」」

互いに声を張り上げ、励ましあう後輩の声に気づいた委員長二人。
妙に取り残された気分になり、寂しさを感じたのだった。

 

秋の夕暮れに

いつも同じ道を歩いていると言うのに、毎日ちょっと違う感動がある。
それはきっと、隣を歩くこの人がいるからだ。
後輩の小さい手を握り、少し泥で汚れた顔で笑う。
この笑顔が大好きだ。
夕焼けに染まる、明るい笑顔が。
「先輩、顔が真っ赤に染まってます~」
笑う金吾。
「ん?金吾だって染まってるぞ?」
まだ丸い頬を突き、くすぐったそうに笑う金吾の頭を撫でる大きな手。
ああ、そうだあの手も大好きだ。
無骨で粗野だが、優しくて暖かい。
「滝夜叉丸?」
「あ、はい!」
ぼんやりと目で追っていた手が、伸ばされる。
「どうした?」
荒々しく頭を撫でる手が、じんわりと胸を疼かせた。
「た、滝夜叉丸先輩!!??」
「ちょっと!滝!?」
慌てふためく皆の態度に、はたと気づく。
泣いていた。
ボロボロと溢れ出た涙に、自分自身で驚く。
「え?あれ?」
ぐいっと袖口で拭うと、強い腕がそれを阻まれた。
気付けばその胸に抱きこまれて。
「ちょっと先輩!!!!」
もがいてみても、力強い腕は解けない。
「どうしたんですか!?先輩!」
「痛い所でもあるんですか!!??」
今度は腰辺りにきつい拘束。
金吾と四郎兵衛がしがみついていた。
そして最後に。
「とりあえず・・・・」
ぎゅむ。
背中に張り付いた三之助。
全員に抱きつかれ、抱きしめられ身動きが取れない。
と言うか、暑い・・・・。



「「「「どうした(んですか)!!!」」」」




センチメンタルは、一人の時にしておこう。
ニヤケそうになる顔を必死に顰め、ひっそりと思った。

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プロフィール

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ハヂ
性別:
女性
自己紹介:
忍たま出戻り組。以前は伝半・清団でしたが今回はこへ滝にすっころぶ。その勢いで文三木や長仙・留伊・雑伊が気になり始めました。(気が多い)
毎日夕方10分間の為に、色々と頑張れる。

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